画像生成AIを使ったポートフォリオ作品の解説

クリエイターが実際の制作過程や工夫点を紹介

近年、画像生成AIを活用したクリエイターが増えています。実際の制作現場では、どのようにAIを使い、どのような工夫をしているのでしょうか。ここでは、AI作品を手がけるクリエイター2人にスポットを当て、制作過程や工夫点を紹介します。

ケイラ・スミスのファンタジーイラスト

ケイラ・スミスは、AIとデジタル描画を組み合わせたファンタジーイラストで注目を集めています。彼女の代表作「竜の祭壇」では、以下のようなプロセスを経ています。

1. Midjourney にプロンプトを入力し、基本的なイメージを生成
2. 生成画像を Photoshop に取り込み、レイヤー編集で細部を修正・加筆
3. 光と影の調整、色合いの微調整を行いながら作品の完成度を高める

「竜の祭壇」は、AIで生成された荘厳な神殿の背景に、ケイラ自身がデジタル描画した竜の姿を合成したものです。AIの生成力とデジタル描画の自由度を最大限に活かしています。

ケイラは「AIは下書きを描くアシスタントのような存在」と語り、人間とAIが協働することで新しい表現が生まれると考えています。

ジョシュア・ベイリーのコンセプトアート

ジョシュア・ベイリーは、映画やゲームに使われるコンセプトアートの分野で活躍しています。彼が最近手がけた作品「メトロポリスの夜明け」では、DALL-E 2の機能を存分に活用しています。

1. 同じプロンプトから複数の画像を大量生成
2. 中から適切な部分画像を選び出し、 Outpainting 機能で外周を拡張
3. 編集ツールで部分的な修正を施し、コントラストや色調を調整

完成作品は、未来都市の朝日を背景に巨大な機械と有機的な形状が共存する世界観で、見る者を魅了します。ジョシュアは意図した通りの画像を生成するための様々な創意工夫を重ねた結果です。

ジョシュアは「AIを使うことで、創造の可能性が格段に広がった」と語ります。プロセスをデジタル化することで、アイデアの具現化がスムーズになったと評価しています。

読者への制作のヒントに

これらの事例が示すように、画像生成AIを上手に活用するには、適切にプロンプトを設計することに加えて、デジタル編集やレイヤー合成など、さまざまな技術を組み合わせる必要があります。

AIは創作の幅を一気に広げてくれる一方で、人間の創造性やスキルが問われる部分も残されています。画像生成AIを単なる代替ツールとしてではなく、新しい表現の可能性を切り拓くパートナーとして捉え、上手に活用していきましょう。

試行錯誤を重ね、プロンプト設計の改善や新しい技術の習得を怠らず、さらなるスキルアップを目指してください。きっと素晴らしい作品が生み出せるはずです。