意外に説明できないIP戦略って何?

学び・雑学

IPは何の略

IPはIntellectual Property(知的財産)の略語。IT企業だとインターネットプロトコルと間違いやすいので、話し出す際は認識がズレないようにしないといけないです。

IP(知的財産権)について

IP戦略というと、キャラクタービジネスがイメージしやすいですが範囲は広く、権利から分類するとわかりやすいです。

知的財産権(IP)は、特定の知的活動によって生み出された権利です。知的財産権は、特許商標著作権デザイン権地理的表示など、様々な種類があります。複数の権利を合わせて活用することも多いため。Appleブランドなどはどちらになるのか?などは深く考える必要はないかもしれません。Appleだと特許・商標・デザイン権・著作権などを活用していると言えそうです。

  • 特許は、新規かつ非自明な発明に対して与えられる権利で、その発明を独占的に製造、販売、使用することができます。
  • 商標は、製品やサービスの識別に使用される名前、ロゴ、スローガンなどのマークです。商標権は、他の企業や個人が同じまたは似たようなマークを使用することを防止する権利を保有しています。
  • 著作権は、創造的な表現形式に与えられる権利です。書籍、音楽、映画、ソフトウェア、芸術作品などの作品を創造した人が、その作品を独占的に利用する権利を持っています。
  • デザイン権は、製品やその部分の形状、模様、色彩などの外観に対して与えられる権利で、他者が同じまたは似たような外観を使用することを防止します。
  • 地理的表示は、製品の生産地域に関する情報を示すマークで、特定の地域で生産された製品に対してのみ使用することができます。

IP戦略のパターンについて

IP戦略には、以下のような一般的なパターンがあります。

  1. 自社活用型戦略:知的財産を武器に商品のブランド力や愛着を高める戦略
  2. 防御型戦略:自社の知的財産権を守ることに重点を置く戦略で、特許や商標などの権利を確保し、競合他社からの侵害を防止するために使用されます。
  3. 収益化型戦略:自社の知的財産権をライセンス契約などで他社に提供し、収益を上げることに重点を置く戦略です。この戦略は、自社の知的財産権を他社に有効活用してもらいながら、収益を確保するために使用されます。
  4. 協力型戦略:競合他社と協力して、互いの知的財産権を共有する戦略です。この戦略は、共同開発や製品開発において、技術的な相乗効果を生み出すために使用されます

収益型だと最近任天堂とUSJの協力で実現した「スーパー・ニンテンドー・ワールド」やゲームキャラクターが主人公の映画の記録を更新し、日本でも4月28日より映画が放映される「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」などが有名ですね。ゲームだと定期的にあるアニメコラボ「モンスト ワンピースコラボ」などがありますね。

協力型戦略事例としてはソニーとエリクソンが合弁会社を設立し、携帯電話事業を展開していました。この合弁会社では、ソニーが持つ音楽や映像関連の知的財産と、エリクソンが持つ通信技術の知的財産を共有することで、高品質な音楽再生や映像配信を可能にした携帯電話を開発しました。個人的にはホンダとソニーの合弁「ソニー・ホンダモビリティ株式会社」は注目しています。

任天堂 ホンダ ソニーはそれぞれ企業分析もしているので見ていただけると嬉しいです。

IP戦略の事例について

IP戦略でよく言われる領域はアニメ・ゲームのキャラクター、音楽・映像のアーティストがあります。

ソニーは音楽・映像の領域について特に力を入れており、海外のレーベルを買収するために5000億以上の戦略投資を行っています。

セガはソニックのキャラクターのライセンスアウト(貸出)で500億円以上の売上を確保したりしています。直近は「アングリーバード」のロビオ買収 1036億円なども話題になっていました。

IP関連銘柄

IP関連銘柄としては、日本株で東映アニメ(4816)、バンナムHD(7832)、タカラトミー(7867)、任天堂(7974)、サンリオ(8136)、KADOKAWA(9468)スクウェア・エニックス(9684)などがあります。

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