サイバーエージェント 企業分析

企業分析

今回はインターネット専業代理店として1位。「ABEMA」「ウマ娘」など広告事業だけに囚われず、様々な事業にチャレンジしている。就職人気企業でもあるサイバーエージェントの企業分析をしていきたいと思います。

サイバーエージェント会社概要

項目サイバーエージェント概要
本社所在地〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町40-1 Abema Towers
電話番号03-5459-0202
業種分類サービス業
英文社名CyberAgent,Inc.
代表者名藤田 晋
設立年月日1998年3月18日
市場名東証プライム
上場年月日2000年3月24日
決算9月末日
単元株数100株
従業員数(連結)6337人
平均年齢34.2歳
平均年収8,170千円
特色広告代理店・ABEMA・スマホゲーム・音楽配信・アメブロなど複数の事業を保有。ABEMAに積極投資
セグメントインターネット広告・メディア事業・ゲーム事業の3本柱

サイバーエージェント株価推移

続いて株価推移

※google ファイナンスより

電通グループ・博報堂と比較すると上場来で6倍以上株価をのばしています。

サイバーエージェント売上・営業利益推移

サイバーエージェントの売上は約7000憶 営業利益は500億程度まで増えています。

サイバーエージェントセグメント別売上推移

続いてサイバーエージェントセグメント別売上推移

インターネット広告・メディア事業ともに右肩上がりで推移、ゲーム事業は2021年期「ウマ娘」のヒットで大幅上昇の反動で2022年はマイナスですが長期で見ると成長傾向。

サイバーエージェントセグメント別営業利益推移

続いてセグメント別営業利益推移

ABEMAは先行投資で年間200億円を費やしていましたが、徐々に赤字幅が縮小しています。黒字転換がいつになるかが注目されています。また、インターネット広告事業は微増し、200億円の営業利益を出しています。ゲーム事業は2021年の「ウマ娘」のヒットに影響を受け、2022年にも600億円の営業利益を出しています。ウマ娘の営業利益がどの程度持続するかも注目されます。

サイバーエージェント時価総額推移

続いてサイバーエージェントの時価総額推移

2021年ウマ娘の大ヒットで時価総額1兆円突破。一時電通の時価総額を抜いて広告業界で時価総額1に。その後落ち着いて時価総額6000億前後を推移。

サイバーエージェントPBR推移

続いてサイバーエージェントのPBR。期間平均はPBR5.29倍 23年5月11日時点で4.08倍。電通のPBRが1.46 博報堂のPBRが1.64倍。広告以外の成長性も含めて投資家から評価されていると思います。

電通グループと比較

続いて相場感を見るためにサイバーエージェントと電通グループを比較してみました。

時価総額は電通が約2.5倍高いですが5年の売上成長・営業利益(CAGR)のまま成長すると営業利益は5年程度で電通を抜きそうな勢いになっています。

サイバーエージェント 2023年度2Q 決算説明

続いて直近の決算説明資料を確認していきます。

まずは全体と各セグメント別売上・営業利益を見ていきます。

全体は増収減益ですが売上は昨年対比2.4%でサイバーエージェントとしては珍しい低成長。営業利益についてゲームの利益減少が大きくマイナス27%となっています。各セグメントでポジティブな点としてはメディア事業が2Q マイナス5億まで赤字が圧縮できている点。ネガティブは広告事業の営業利益が大幅減少中。広告業界についてはGoogleやFBなどの決算でも苦戦していたので、これから数年は厳しくなるのかもしれません。ゲーム事業はウマ娘の減衰が影響。

続いて業績見通し、営業利益は前年691億に対して400億~500億で予想と減益予想。とはいえ長期で見ると営業利益は増加傾向が続いています。長期のスパンでどうなのかを見ていくことも必要かもしれません。

続いて各セグメントをもう少し細かく見ていきます。

続いてインターネット広告事業。営業利益率が4.9%まで減少。プロモーションに関して、広告主が代理店を使わず、自社で運用する企業が増えているため、広告代理店としてマージンがとりづらくなっているのかどうかが気になりますね。

サイバーエージェントも広告代理店からDX支援など業務拡大を推進しています。

続いてゲーム事業

ゲーム事業の営業利益はマイナス。

主力タイトルは長期運営化ができていてグランブルーファンタジーは9年も遊ばれています。

自社IPと他社IPどちらもバランスよくヒットタイトルを出しています。

今後リリース予定のタイトルとして「ファイナルファンタジー7」「呪術廻戦」が今期発売なのかも注目です。

続いてメディア事業

メディア事業の営業赤字は大幅に改善。四半期黒字も見えてきています。

続いてABEMA関連売上内訳。周辺事業が伸びています。

続いてWAU(1週間当たりの利用者数)はワールドカップ特需を排除すれば増加傾向。今後純減に転じないかが注目のポイントだと思われます。

続いて中長期戦略。メディア事業の売上成長がどこまで続くか、売上成長が続いている間に何とか黒字化してほしいところです。

まとめ

株の旅人中の人としては、インターネット広告は広告運用の自動化(AI化)が進んでいるため、広告代理店がマージンを取りづらくなる流れが進んでいるため、広告事業の利益成長は懐疑的。今後伸ばすところとしてはゲーム・メディア事業と考えています。特にメディア事業についてはABEMA単体で黒字化するのか。WINTICKETがABEMA関連の売上に入っていそうなのでそちらを除外して黒字化するのかを見ています。

参考サイバーエージェント 5年連結経営指標

連結経営指標等2018年度2019年度2020年度2021年度2022年度
売上高419,512,000,000453,611,000,000478,566,000,000666,460,000,000710,575,000,000
経常利益28,565,000,00030,493,000,00033,863,000,000104,694,000,00069,464,000,000
親会社株主に帰属する当期純利益4,849,000,0001,694,000,0006,608,000,00041,553,000,00024,219,000,000
包括利益11,416,000,0005,670,000,00020,166,000,00065,376,000,00035,963,000,000
純資産額109,250,000,000110,352,000,000127,678,000,000194,145,000,000222,915,000,000
総資産額225,484,000,000224,876,000,000260,766,000,000382,578,000,000383,698,000,000
1株当たり純資産額162.02157.09177.45254.98285.15
1株当たり当期純利益金額9.633.3613.182.347.89
潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額9.213.0512.2877.945.33
自己資本比率36.2%35.2%34.3%33.7%37.6%
自己資本利益率6.0%2.1%7.8%38.1%17.7%
株価収益率157.0308.6123.526.325.4
営業活動によるキャッシュフロー28,394,000,00014,917,000,00037,028,000,000109,609,000,00017,946,000,000
投資活動によるキャッシュフロー-22,410,000,000-18,000,000,000-16,621,000,000-28,537,000,000-31,412,000,000
財務活動によるキャッシュフロー39,748,000,000-4,662,000,000-2,590,000,000374,000,000-2,801,000,000
現金及び現金同等部の期末残高92,379,000,00084,563,000,000102,368,000,000184,082,000,000168,035,000,000
従業員数48535139534459446337

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