アドウェイズ 企業分析

企業分析

今回は広告代理店から、アドプラットフォーム事業に業態を徐々に転換に成功している。株式会社アドウェイズについて企業分析をしていきたいと思います。

アドウェイズ 企業概要

項目アドウェイズ企業概要
本社所在地〒160-6138 東京都新宿区西新宿8-17-1 住友不動産新宿グランドタワー
電話番号03-5331-6308
業種分類サービス業
英文社名Adways Inc.
代表者名山田 翔
設立年月日2001年2月28日
市場名東証プライム
上場年月日2006年6月20日
決算12月末日
単元株数100株
従業員数(連結)1005人
平均年齢33.4歳
特色アフィリエイト(成果報酬型)広告で国内大手。競合サービスとして「バリューコマース」「A8」「アクセストレード」などと競争中。広告プラットフォームとして「UNICORN」がアプリ広告主を中心に伸長中。
連結事業【連結事業】アドプラットフォーム・エージェンシー その他

事業セグメントについて

  • エージェンシー事業

※アドウェイズコーポレートサイトより引用

一般的な広告代理店ですね。商品を広めたい広告主に代わって、広告クリエイティブの制作と広告配信先の手配を行っています。強みとして、自社で広告配信プラットフォームを保有(UNICORN JANet等)。配信プラットフォームを保有していない代理店よりも広告運用に活かす情報を取得できる点で優位性を担保しています。

  • アドプラットフォーム事業

※アドウェイズコーポレートサイトより引用

エージェンシー事業でも活用していた、アドプラットフォーム(広告配信プラットフォーム)を他社広告代理店に提供。成長中事業になっています。

アドウェイズ株価推移

※Googleファイナンス調べ

2020年4月3日、204円を付けてから上昇。現在は600円~800円を推移。

時価総額推移

続いて株式会社アドウェイズの時価総額推移

2014年は600憶から2020年には時価総額100憶割れまで縮小。21年以降回復中。

アドウェイズPBR推移

アドウェイズPBR推移について2023年5月現在1.8倍で推移中。

会社名PBRPER(会予)時価総額(百万配当利回り(会予)営利CAGR(5)
アドウェイズ1.8倍19.5倍26,2991.1%72.6%
インタースペース1.5倍10.5倍8,0531.9%5.8%
ファンコミュニケーションズ1.5倍16.1倍27,3864.6%-1.3%
バリューコマース2.0倍13.3倍42,6853.8%-9.3%

同業ASP(アフィリエイトサービスプロバイダー)と比較すると現在PER的には割高。営利の伸び率は4社中1位で成長しています。

売上営業利益推移

続いてアドウェイズの売上・営業利益推移

21年度より新収益認識基準の変更により売上が一時的に減少しましたが、23年度も増収増益予定になります。

アドウェイズ 23年12月期 第1四半期決算説明資料

続いて2023年5月2日に発表されたアドウェイズの決算説明資料を見ていきます。

アドウェイズ第1四半期について取扱高・売上・営業利益ともマイナススタートとなっています。

特に営業利益が昨年同期比でマイナス17%となっている点が心配ですね。

続いて取扱予想。進捗は少しビハインドしていそうですが、現状変更がないようです。

エージェンシー事業はゲームアプリの案件が多い点がアドウェイズの特徴になっています。スマホ人口の飽和、人気ゲームアプリの長期化(新作アプリではなく、既存アプリが売上上位に居続けているため広告プロモーションをする必要がない)状態に入ってきていると予想しています。

アドプラットフォーム事業は金融のアフィリエイトが伸長しているとのこと。他社バリューコマースの決算説明では金融がマイナスと記載があったため他社からリプレイスができているのかもしれません。

続いて各セグメントの取扱高推移。戦略事業であるアドプラットフォームは増加しています。

エージェンシー事業は営業利益率が低いため、アドプラットフォーム事業が伸びていくと営業利益改善のインパクトが大きいようです。

エージェンシー事業は広告クリエイティブ制作と自社広告配信プラットフォームで差別化を図る戦略。広告運用は自動化が進んでいるため他社プラットフォームでの差別化は難しくなっていくと予想しています。

続いてエージェンシー事業の方針

「広告という枠組に囚われず、マーケティングコンサルタントとして、あらゆる課題解決に取り組みます」からエージェンシー事業からコンサルティングに移行を目指しているようです。

続いてUNICORNの進捗について伸びは鈍化したもののYoY+12%で2桁成長を継続中。

スマホの特徴を活かした3D広告も配信可能に。車などブランディング広告に利用されることを見込んでいるのかもしれません。

ボリュメトリックとは被写体を3次元で動画のように撮影・計測する手法。

続いて新サービス「JANEEE Advertising Report」の提供開始。アフィリエイト市場で規模の大きい、金融ジャンルの広告主の需要を狙ったサービスになっています。金融ジャンルの取扱高が多いバリューコマースやアクセストレード等から予算を奪っていけるかが要注目になります。

まとめ

Google・FB・yahoo・LINEなどの決算からも広告業界の市況は現在非常に悪い状態となっているため、アドウェイズも例外なく苦しい戦いが続くと考えています。投資判断としてはアドプラットフォーム事業が今後も2桁成長するのかどうか、他のASPとの合併など事業再編が進むかどうかを注視しています。

おまけ

広告代理店の多くは、スマートな印象がありますが、アドウェイズはユーモアがある会社で独特な印象があります。

グループにも変わった会社が多いので一度見ることをお勧めします。

株式会社アドウェイズベイビー

株式会社おくりバント

5年分指標

連結経営指標等5年前4年前3年前2年前1年前2022年
売上高41,501,338,00041,857,486,00037,304,590,00049,020,592,0009,697,576,00013,415,621,000
経常利益575,959,000903,588,000406,857,0001,866,195,0001,699,649,0001,506,629,000
親会社株主に帰属する当期純利益9,977,000738,756,000164,720,0001,422,209,0001,029,094,0002,536,978,000
包括利益84,407,000588,404,000119,805,0001,836,523,0001,043,100,0003,252,265,000
純資産額11,022,904,00011,523,335,00012,448,454,00011,223,332,00014,937,934,00016,322,231,000
総資産額17,901,807,00017,820,343,00018,986,441,00023,748,433,00025,274,114,00027,782,176,000
1株当たり純資産額281.05293.4294.9286.58349.64402.87
1株当たり当期純利益金額0.2619.064.1634.4626.5363.49
潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額0.2619.054.1534.4426.4963.43
自己資本比率60.8%63.8%64.6%46.3%57.8%57.4%
自己資本利益率0.1%6.6%1.4%12.2%8.0%16.6%
株価収益率197670.0%2120.0%5410.0%2370.0%3120.0%790.0%
営業活動によるキャッシュフロー1,095,023,000947,371,000-1,065,997,0003,418,321,000924,325,000385,202,000
投資活動によるキャッシュフロー188,958,000-172,673,000-177,610,000-130,671,000-217,180,0001,957,992,000
財務活動によるキャッシュフロー-156,710,000-100,009,000818,339,000-3,090,941,0002,670,021,000-1,910,756,000
現金及び現金同等部の期末残高9,491,272,00010,167,232,0009,727,173,0009,944,909,00012,759,214,00012,869,748,000
従業員数8427487608079191005

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